今、あなたはきっと最高のマティーニを求めているはずです。
洗練されたバーのカウンターで、静かにグラスを傾ける時間。あるいは、映画のワンシーンで主人公がスマートにオーダーする姿に憧れを抱いているのかもしれません。
この記事では、あなたが自宅で「最高のマティーニ」を再現し、その奥深い世界を存分に楽しむためのレシピと、おうちカクテルの「極意」を余すことなくご紹介します。
さあ、あなたのマティーニ探求の旅を、ここから始めましょう。
この記事を書いているのはこんな人↓
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基本のレシピ
●ジン(今回はタンカレーロンドンドライジン)45ml
●ドライベルモット(今回はチンザノ)15ml
●オリーブ1個
●レモンピール1かけら
全ての材料を氷を入れたミキシンググラスでステアしグラスに注ぐ。最後にレモンピールを振りかけて完成!
マティーニの味わいは研ぎ澄まされた静謐と複雑な芳香です。この「大人の味」という言葉がこれほどまでにしっくりくるカクテルも珍しいと思います。
口に含むと、甘さのないドライでキリッとするアタックの後、ジュニパーベリーとベルモットの複雑なアロマを感じます。レモンピールをひねれば、その瞬間に弾ける柑橘の瑞々しい香りが、さらに味わいに奥行きと清涼感を与えてくれます。
ここで使った材料を乗せておきます↓
おいしく作るコツ:
とてもシンプルなカクテルなのでそれぞれの良さを引き立たせることが大切になります。詳しくは後述で解説しています
〜マティーニの起源・歴史〜
マティーニの由来は諸説あります。マルティーニ・エ・ロッシの名から「マティーニ」と名付けられたという説や19世紀に存在した「マルティネス(Martinez)」というカクテルが起源という説などがあります。いずれの説にしても、マティーニは長い歴史の中で多くの人々に愛され「カクテルの王様」と呼ばれるにふさわしい地位を確立しています。
おいしく作るための極意
ここからはマティーニをおいしく作る極意を10種類します。これを守ればおいしく作れる可能性はぐんと上がりますよ!
まずは準備編
①道具は揃える!
まずは、道具を揃えましょう!マティーニはステアという技法で作ります。ミキシンググラスはステア専用の道具です。そのため最もおいしくマティーニを作ることができます。あなたが自宅でオーセンティックバーのような「最高のマティーニ」を作りたいならば、揃える価値は十分にあります。
ミキシンググラスとバースプーンの特設記事を載せておきます。これを確認すれば購入時の失敗を避けることができます↓
②氷は純氷を買う!
できれば、氷は純氷を使いましょう!製氷器で作る氷は溶けるのが早く、カルキ臭がカクテルに溶け出すのであまりおすすめしません。マティーニづくりで大切なのは、氷の融解による加水がゆっくりであることです。そのためには溶けにくい氷選びが重要です。
おすすめこちらのサイトから買うことです。一般人でもプロが使うような純氷を買うことができます↓
「氷屋の純氷は値段が高くてちょっと…」ということならコンビニやスーパーの純氷がおすすめです。氷屋には劣りますが、製氷器で作る氷と比較して溶けにくいです。美味しいマティーニを作るにはそれなりのお金を払う必要があります。
③お酒の個性を知る
お酒の個性を知ることで、マティーニの味わいを深く理解できます。マティーニに使うお酒はジンとドライベルモットです。「どのジンを使うか?」「どのベルモットを使うか?」で味わいが全く異なってきます。
レシピ本に記載の分量ははあくまで目安です。お酒それぞれの個性によってマティーニも変わってきます。自分の求める最高のマティーニに必要なジン、ベルモットを見つけ、ベストな比率で組み合わせていきましょう。
もし見つけるのが難しい場合は、こちらの特設記事をご参考に↓
④ベルモットの鮮度を意識
ベルモットはワインベースなので、開封すると酸化が進みます。必ず冷蔵庫で保存し、できれば開封後1ヶ月〜2ヶ月を目安に使い切るのが良さそうです(管理者はなかなかできてないですが…)。
ベルモットの質がマティーニの風味を大きく左右します。ベルモットの鮮度を意識すると完成度を高めることができるでしょう
実際に作る編
⑤道具・材料を冷やす
使用する道具・材料は全て冷やしましょう。マティーニづくりで大切なのは、氷の融解による加水がゆっくりであることです。使う道具や材料が冷たくないと氷の融解が早く進んでしまいます。
ジンは冷凍庫で保存しドライベルモットとミキシンググラス、カクテルグラスは冷蔵庫で保管しておきましょう。ミキシンググラスとカクテルグラスは冷蔵庫で冷やしておきましょう(冷凍でも良いのですが割れる危険性も高くなります。カクテルグラスは100均を冷凍すれば割れても落ち込み度合いは少なくてすみます)。
⑥プレミックスする(ジンとベルモットを混ぜておく)
ミキシンググラスに入れる前に、ジンとベルモットを合わせたものをあらかじめ作っておきましょう。そうすることで、ミキシンググラスを触る時を冷却するだけの時間にすることができます。
私はミキシンググラスに材料を入れる時に、もたつくこと多いのでこの方法で作っています。
⑧氷の霜を取る
氷についている霜は取りましょう。そのままミキシンググラスに入れてしまうとカクテルが水っぽくなったり、濁りが発生することがあります。
霜を取る方法にはいくつかありますがキッチンペーパーで拭き取るのがおすすめです。これで霜が溶け出すことによるカクテルの薄まりを抑えることができます。
⑨レモンピールの精油をきちんとふりかける
レモンピールはきちんと振りかけましょう。ピールは単なる飾りではなく、皮に含まれる精油(オイル)をマティーニの表面に飛ばすことで、柑橘系の爽やかな香りを付与するというものです。
レモンピールの作り方:
まず新鮮なレモンを用意して皮を剥きます。その時に皮の白い部分は除くようにしましょう。ピールが完成したらマティーニの上で捻ることで精油を飛ばしかけます。あとは好みでグラスの縁にピールをそわせると、飲むたびに香りが立つようになります。香りのつき方でマティーニの印象は大きく変わりますよ。
⑩オリーブ
作るマティーニに合わせてオリーブを選びましょう。オリーブにはグリーン、ブラック、スタッフドなど様々な種類があります。そのどれを使うかによってもマティーニの風味は大きく変わってきます。
その違いは「塩味の有無」「中に詰められたものはピメント・アンチョビ・チーズのどれか」「オリーブはいくつ刺すか」「グラスの底に沈めるか添えるのか」まで多岐に渡ります。
細かいところをこだわったらキリがありませんが、それが自分だけの「最高のマティーニ」を作るためのエッセンスです。自分の理想に一歩づつ近いている実感が持てるのも楽しいですよ
オリジナルレシピ
●シップスミス ロンドンドライジン20ml
●タンカレーNo.TEN20ml
●ドラン ドライヴェルモット20ml
●チンザノ ドライヴェルモット5ml
全ての材料を氷を入れたミキシンググラスでステアしグラスに注げば完成!
〜柑橘とハーブが織りなす極上のハーモニー〜
この一杯は、まさに特別なマティーニです。タンカレーNo.10がもたらす鮮烈なフレッシュグレープフルーツのような柑橘の香りと、シップスミスが持つクラシックなジュニパーの力強いキレ。この相性がとても良いので合わせてみました。
どちらもコシのあるジンで、キレがあるのに滑らか、飲みごたえがあります。そのシャープな味わいを2種類のベルモットが支えます。2種類入れることで、複雑で上品、かつドライな味わいを演出しています。
使用した材料を乗せておきます↓
マティーニの色々なバリュエーション
マティーニは王道なカクテルであることは日本だけでなく世界中の共通言語です。なのでそのバリュエーションも様々。ここではそのレシピの一端をご紹介
ドライマティーニ (Dry Martini)
ベルモットの割合を極限まで減らし、ジンのシャープな風味とアルコール感を前面に出した、非常に辛口のマティーニです。ジンとベルモットの比率が4:1、6:1、8:1などが一般的です。ジンのボタニカル香とアルコールのキレが際立ち、洗練された辛口を好む人に愛されます。
ウェットマティーニ (Wet Martini)
ドライマティーニとは対照的に、ベルモットの割合を多めにしたマティーニ。ベルモットの芳醇なハーブやスパイスの風味がより際立ちます。ジンとベルモットの比率が2:1、3:1などが一般的です。ジンとベルモットを1:1という同量で割るスタイル。ベルモットの魅力を最大限に引き出す通好みのマティーニとして、近年人気が高まっています。ドライマティーニに比べてまろやかで、ベルモット由来のほのかな甘みや複雑な香りが楽しめます。マティーニ初心者にも比較的飲みやすい傾向があります。
パーフェクトマティーニ (Perfect Martini / ミディアムマティーニ)
ドライベルモットとスイートベルモットの両方を使用するマティーニ。両方のベルモットが「パーフェクト」なバランスで合わさることからこの名がつきました。 ジン:ドライベルモット:スイートベルモットが4:1:1や2:1:1などが一般的です。ドライベルモットの辛口と、スイートベルモットの甘口が融合し、丸みを帯びた複雑な味わいが特徴です。単調にならず、奥行きのある風味を楽しめます。
ウォッカマティーニ (Vodka Martini / ウォッカティーニ)
ジンの代わりにウォッカを使用するマティーニ。ウォッカは一般的に無味無臭に近いため、ジンベースのマティーニに比べてよりクリアで、キレのある味わいになります。ベルモットの風味が際立つか、あるいはほとんど感じさせない超ドライなものまで様々です。
2.2. ヴェスパー (Vesper Martini)
ジェームズ・ボンドが『カジノ・ロワイヤル』で考案したとされる特別なマティーニ。ジン、ウォッカ、そしてリレ・ブラン(またはキナ・リレの代用品)を使用し、レモンピールを添えます。ジン 3:ウォッカ 1:リレ・ブラン 1/2(この比率が一般的ですが、諸説あり)。
おつまみ選手権
ここからは、マティーニに合うおつまみを探求して行きます。よくあるおつまみであるナッツ、ドライフルーツ、生ハム、チーズで相性を確認していきます。
どれも相性良かったですが、これは!というものはありませんでした。とはいっても、どれもそこそこ美味しく合わせられたので、組み合わせることは問題ないと思いました。
マティーニはやっぱりドライな味わいとキレ、余韻を楽しむカクテル。ドライ好きならば、おつまみなしorオリーブをおつまみにするといいのかもしれませんね。
質問コーナー
材料に関する質問
- Qドライベルモットが手に入りません。代用できますか?
- A
ベルモットのハーブ感や苦味を代用品で完全再現することは困難です。代替品で賄うしか選択肢がないのであれば、辛口の白ワインにアンゴスチュラビターズを一振りかけるとハーブ感と苦味を出すことができます。が、ベルモットの味とは異なるフレイバーです。
- Qレシピ内の銘柄は指定ですか?
- A
いいえ。ただし、オリジナルレシピにおいては記載の銘柄を揃えた方が管理者が意図した味わいに近くなります。
- Qレモンピールはレモン果汁で代用できますか?
- A
できません。レモン果汁には精油成分が含まれていないからです。レモンピールは生のレモンで作りましょう
作り方に関する質問
- Qステアがうまくできないのですが…
- A
スプーンの背をミキシンググラスに添わすようにすると良いです。詳細なコツはYouTube等の動画サイトにプロのバーテンダーが配信していることがありますので、そちらを参照された方が上達は早いと思います。
- Qミキシンググラスがなくても作ることができますか?
- A
はい。寸胴型のコップがあれば代用可能です。しかしミキシンググラスはステアに特化したアイテムなのでカクテルをこれからも作っていくということであれば購入がおすすめです。
- Q分量を間違えてしまいました。味は大丈夫でしょうか?
- A
全体量は増えますが他材料との比率を合わせればレシピ通りの味わいが作れます。
応用や保存に関する質問
- Qドライベルモットが余ったらどうしたら良いですか?
- A
マティーニの他のバリュエーションを試したり別のカクテルに挑戦したりできます。別のカクテルにはキスオブファイアやパリジャンなどがあります
ベルモットの記事にレシピを乗せていますのでご参考まで↓
- Qジンベースの他のカクテルを教えてください
- A
ジントニックやホワイトレディなどがあります。もっと詳しく多くの種類を知りたい方は特設記事がありますのでチェックしてみてください↓
- Q今回のカクテルと味わいの系統が似ているカクテルを教えてください
- A
ジンベースでスッキリ系のカクテルなら系統が近いです。ギブソンやブロンクステラスなどがあります。
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